七五三の食事は何を食べる?子どもの成長を祝う日本の食卓
11月になると、晴れ着姿の子どもたちを見かける機会が増えてきます。七五三は、子どもの健やかな成長を願い、節目の年を家族で祝う日本の大切な行事です。神社へのお参りや記念写真とともに、「せっかくの祝いの日だから、家族で食事を囲みたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
今回は、七五三にまつわる食文化や祝いの席で親しまれてきた料理、そして家族で楽しむ寿司についてご紹介します。
七五三とは?子どもの成長を願う「ハレの日」

七五三は、一般的に3歳、5歳、7歳の子どもの成長を祝い、これからの健康を願う行事です。現在では11月15日前後に神社へお参りする習慣が広く定着していますが、その背景には、子どもの成長の節目を大切にしてきた日本の文化があります。
昔は現在ほど医療が発達しておらず、幼い子どもが無事に成長することは、家族にとって今以上に特別なことでした。そのため、年齢の節目ごとに成長を祝い、神様に感謝を伝える行事が行われてきました。
こうした人生の節目や祝いの日は、日常とは異なる「ハレの日」と呼ばれます。七五三もまさに、家族にとっての大切なハレの日です。晴れ着を着てお参りをし、写真を残し、家族で食卓を囲む。その一つひとつが、子どもの成長を喜び、これからの幸せを願う時間となっています。
千歳飴だけではない、七五三の祝いの食事

七五三の食べ物といえば、まず「千歳飴」を思い浮かべる方が多いかもしれません。細く長い形をした千歳飴には、「長く健やかに育ってほしい」という願いが込められています。
一方、七五三の食事については、「必ずこれを食べる」という決まりがあるわけではありません。現在では、鯛の塩焼きや赤飯、海老、煮物、お吸い物、寿司など、縁起のよい料理を取り入れた祝い膳を囲む家庭が多く見られます。
たとえば鯛は「めでたい」に通じる縁起物。海老は腰が曲がるまで長生きするようにとの願いを込めて、祝いの席で親しまれてきました。赤飯も、赤い色に邪気を払う意味があるとされ、さまざまな祝い事で登場します。
大切なのは豪華さではなく、「今日は特別な日」と家族みんなで感じられること。子どもの好きな料理を取り入れながら、縁起のよい一品を添えるのも、現代らしい七五三の祝い方といえるでしょう。
家族が集まる祝いの日に、寿司が親しまれてきた理由
誕生日や入学祝い、節句、七五三など、家族の祝いの席には寿司が並ぶことがよくあります。見た目が華やかで、子どもから大人まで一緒に楽しみやすいことも、その理由の一つでしょう。
寿司には、握り寿司だけでなく、巻き寿司、ちらし寿司、箱寿司、鯖寿司など、さまざまな種類があります。特にちらし寿司は、色とりどりの具材を使うため祝いの席にもよく映え、大きな器に盛れば家族で取り分けて楽しむことができます。
京都でも、ちらし寿司や箱寿司、鯖寿司などは、人が集まる日や季節の行事とともに親しまれてきました。寿司は単に食事としてだけでなく、「みんなで同じものを囲む」という楽しさを持つ料理でもあります。
七五三のように、子どもの成長を家族みんなで喜ぶ日には、形式にとらわれず、それぞれの家庭らしい祝いの食卓を囲むことが何より大切なのかもしれません。
家族で囲むハレの日に「手づつみちらし」

七五三は、子どもがここまで元気に成長したことを喜び、これからの健やかな日々を願う、家族にとって大切なハレの日です。晴れ着や記念写真と同じように、家族で囲んだ食卓も、いつか思い出の一つになるのではないでしょうか。
当店では、そんなハレの日に家族で楽しんでいただける寿司として、俵型のちらし寿司「手づつみちらし」をお作りしています。店で炊き、味付けをした具材と甘めの関西風のシャリを薄焼き玉子で包み、ひとつずつ手作りしています。
2〜3口ほどで食べられる大きさなので、家族で少しずつ取り分けながら楽しんでいただけるのも特徴です。昔から祝いの席で親しまれてきたちらし寿司を、今の暮らしに合わせた形で。七五三をはじめ、家族の大切な節目の食卓に選んでいただければ幸いです。
